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アジェンダ第86号(特集:デジタル化の功罪)
¥660
【『アジェンダ』86号(2024年秋号) 特集:デジタル化の功罪】 定価660円(本体600円+税10%) 「遅れている」と言われてきた日本でも、コロナ禍を契機に「デジタル化」が急速に進んでいます。政府はその「司令塔」として2021年に首相直属のデジタル庁を発足させ、「デジタル化によって経済も成長し、社会課題も解決する」という「バラ色の未来」をくり返し語っています。確かにインターネットやスマホの普及などによって、いつでもどこでもさまざまな情報を瞬時に伝えあうことができるようになり、以前とは比べ物にならないほど生活上の利便性が高まった面はあります。しかし他方では、日々、膨大に生み出されているデータをめぐってさまざまな問題も生じています。 今号では、今年12月に迫る現行保険証の廃止―マイナンバーカードとの一体化問題や、経産省主導で進められている教育現場のデジタル化について具体的に取り上げながら、「デジタル化」が意味するものを明らかにしています。また、情報産業―ビッグテックが「サイバー領域」で現代の戦争に大きく加担していることに対し、私たちのライフスタイルを変えることからの抵抗を呼びかけています。 さらに、視点を変えてエネルギー問題の観点からもデジタル化の限界性を指摘するとともに、デジタル化を先行させてきた中国の現状を、「民主主義」の観点から検証しています。 その他、巻頭グラビアでは青森・下北半島の核施設について写真と文で紹介しています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【今号の内容】 グラビア 青森・下北半島に核はいらない コラム 2024年8月・広島で <特集> ●黑田 充(自治体情報政策研究所) マイナンバーカードの保険証利用とプロファイリング ●インタビュー 児美川孝一郎さん(法政大学キャリアデザイン学部教授) 「経済の論理を優先した教育のデジタル化と子どもたちの学び」 ●小倉利丸(JCA-NET) サイバー領域の戦争とはどのようなことか ●尾崎雄三(縮小社会研究会 理事) デジタル社会とエネルギー問題 ●梶谷 懐(神戸大学大学院経済学研究科教授) 現在の中国社会のデジタル化と「民主主義」について考える ●書評『デジタル・デモクラシー ビッグ・テックを包囲するグローバル市民社会』 ●書評『デジタル社会の罠 生成AIは日本をどう変えるか』 ●特集解題 <特集外> ●青柳純一(金起林記念会共同代表) 韓国市民社会と学びあう日本市民(9) 「アベ政治の検証」に向けて―「朝鮮停戦体制」の終末期を生きる ●映画評 「関心領域」 (監督 ジョナサン・グレイザー) ●レポート 祝園ネット 夏の大学習会&ピースパレード <連載> ●康玲子 時代の曲がり角で 第74回 在日コリアン女性が直面する複合差別 ●大橋さゆり 弁護士Oの何かと忙しい日々 第54回 「性犯罪規定が被害者からの視点に変わった」 ●舘明子 アジェンダ的 つれづれ 気まま(11) ●西尾幸治(本誌編集員) ラテンアメリカの現在 第14回 「メキシコ 大統領選挙とジェンダー平等」 ●コミックアジェンダ 第49回 CREWでございます! <挿絵> 姜花瑛
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アジェンダ第85号(特集:ジェンダー平等はいま)
¥660
【『アジェンダ』85号(2024年夏号) 特集:ジェンダー平等はいま】 定価660円(本体600円+税10%) ジェンダー平等を求める女性たちの闘いは、着実にこの日本社会を変えてきました。しかし構造化された女性差別は根強く残り、また再生産されてもいます。今号では女性差別の現状について、女性の政治家を増やすためクオータ制を実現させていこうとする動きや、労働現場における賃金格差などの問題、刑法改正など性暴力をめぐるこの間の社会の変化と今後の課題、選択的夫婦別姓制度の実現をめぐる現状のほか、先ごろ成立した民法改正—離婚後共同親権導入にあたっての課題、などを整理して取り上げました。また、「複合差別」としての「障害女性」が置かれている状況や、同性婚をめぐる訴訟のほか、科学技術政策にもジェンダーの視点を取り入れることの重要性を指摘するジェンダード・イノベーション(GI)についての記事も掲載しています。同時にトランスジェンダーをめぐる状況についても取り上げ、性の多様性が認められる社会を展望しています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【今号の内容】 グラビア 大阪コリアタウン歴史資料館 開館から1年 コラム 裏金問題 <特集> ●山崎摩耶(クオータ制を推進する会) 政治の場におけるジェンダー平等の現状と展望―クオータ制導入の現在地 ●大沢真知子(日本女子大学名誉教授) 何が女性の活躍を妨げているのか ●熱田敬子(ジェンダー/社会学研究者) 「私も」と言わずに始めるポスト#MeToo~共感ベースの反性暴力運動を越えて~ ●坂本洋子(NPO法人mネット・民法改正情報ネットワーク) 国会と最高裁の不作為を問う 選択的夫婦別姓制度の一刻も早い実現を ●谷野隆(本誌編集員) 離婚後共同親権導入をめぐって ●講演概要 縮小社会研究会 伊藤公雄さん講演会 「ジェンダード・イノベーションの可能性―近代産業社会の行き詰まりを前にー」 ●藤井悦子(本誌編集員) 多様な性—トランスジェンダーを考える ●資料紹介 『障害のある女性の困難~複合差別実態調査とその後10年の活動から』 ●書評 『災害と性暴力』 ●レポート (続)「現役自衛官セクハラ国賠訴訟」&「自衛官アンケート報告」(完全版) <特集外> ●青柳純一(金起林記念会共同代表) 韓国市民社会と学びあう日本市民(8) 韓国の四月総選挙と今後の日韓関係―「社会権先進国への提言」の紹介とともに <連載> ●康玲子 時代の曲がり角で 第73回 「歴史を刻むということ」 ●大橋さゆり(弁護士) 弁護士Oの何かと忙しい日々 第53回 同性婚を認める必要・理屈と、認めない日本社会を巡って ●舘明子 アジェンダ的 つれづれ 気まま(10) ●西尾幸治(本誌編集員) ラテンアメリカの現在 第13回 アルゼンチン 公立大学を守る歴史的意義 ●コミックアジェンダ 第48回 レコード大好き小学生カケル 既刊案内 編集後記 趣旨と会則 挿絵 姜花瑛・たまりん
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韓半島植民地支配の不法性 —大韓帝国中立宣言と「不法強占」—
¥1,320
『韓半島植民地支配の不法性—大韓帝国中立宣言と「不法強占」— 戸塚悦朗著 A5判 176頁 2024年6月26日発行 定価 1,320円(本体1200円+税10%) 日韓の政府間では、植民地支配について、「合法だった」とする日本政府と、「当初より無効だった」とする韓国政府との間で今も対立が続いています。韓国では2012年、2018年の大法院判決において、韓国憲法に照らして「不法な植民支配」であったと断じていますが、本書では、国際法の視点からもその「不法性」を検証しています。その際、韓国併合条約の前提となった1905年の「保護条約」に注目し、それが捏造されたものであること、それに先立つ1904年1月に大韓帝国が日露対立からの「局外中立」を宣言したにもかかわらず、日本軍が韓半島に侵攻して占領したことは、当時においても国際法違反であったことを明らかにしました。「歴史と法」が交錯するこの分野で、著者は法律家として植民地支配の不法性を明らかにし、ここを日韓和解の出発点にするとともに、戦火の止まない現代だからこそ、国際法や「中立政策」の意義を改めて訴えています。 【目次】 はしがき 第1章 2018年韓国大法院判決と2023年日韓首脳会談 第2章 安重根はなぜ伊藤博文を撃ったのか? その歴史的事実の検討 第3章 日韓旧条約の国際法上の効力と安重根義軍参謀中将裁判の不法性の検討 第4章 1904年1月21日大韓帝国中立宣言と「不法強占」 資料 あとがき 【著者プロフィール】 1942 年静岡県生まれ。 〔現職〕:弁護士(2018 年 11 月再登録)。英国王立精神科医学会名誉フェロー。日中親善教育文化ビジネスサポートセンター顧問。龍谷大学社会科学研究所附属安重根東洋平和研究センター客員研究員。第二東京弁護士会人権擁護委員会委員。日本弁護士連合会人権擁護委員会委員。 〔教育歴等〕:理学士・法学士(立教大学)。法学修士(LSE・LLM)。博士(立命館大学・国際関係学)。 〔職歴〕:1973 年 4 月第二東京弁護士会及び日本弁護士連合会入会(2000 年 3 月公務就任のため退会)。薬害スモン訴訟原告代理人を務めた。1984 年以降、国連ヒューマンライツNGO 代表として国際的ヒューマンライツ擁護活動に従事。国連等国際的な舞台で,精神障害者等被拘禁者のヒューマンライツ問題,日本軍「慰安婦」問題などのヒューマンライツ問題に関わり続けてきた。2000 年 3 月神戸大学大学院(国際協力研究科助教授)を経て、2003 年 4 月龍谷大学(法学部・法科大学院教授。2010 年定年退職)。1988 年以降現在までの間、英国、韓国、米国、カナダ、フィンランドの大学で客員研究員・教員を歴任。
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フェミニストカウンセリングの現場から 季刊『アジェンダ』創刊20年連続講演会(第3回)講演録
¥300
2024年5月1日発行 A5判 28頁 定価 300円 ※このパンフレットは、2022年12月17日に京都アスニーで開催された、『アジェンダ』創刊20年連続講演会(第3回)「フェミニストカウンセリングの現場から」での、井上摩耶子(いのうえ まやこ)さんの講演とその後の質疑応答を、アジェンダ編集部の責任で編集して発行しました。 長年カウンセラーを続けてこられた井上さんに、フェミニズム運動の歴史を簡潔に振り返りながら、フェミニズムの視点に立って女性の人権侵害を扱う「フェミニストカウンセリング」の重要性を、ジェンダーバイオレンス被害者の例も紹介しながら語っていただきました。 《井上摩耶子さんプロフィール》 ウィメンズカウンセリング京都相談役。 心身障害児通園施設、高等学校での心理カウンセラー、大学講師を経て、1995年に「ウィメンズカウンセリング京都」を開設。フェミニストカウンセリング、性暴力・DV被害者のための法廷での代弁・擁護活動を実施。「京都性暴力被害者ワンストップ相談支援センター京都SARA」スーパーヴァイザー。 著書『フェミニストカウンセリングへの招待』(1998年) 編著『フェミニストカウンセリングの実践』(2010年) 【目次】 Ⅰ 私の仕事歴 Ⅱ 当事者中心の視点を目指す Ⅲ フェミニズム運動とフェミニストカウンセリング Ⅳ フェミニストカウンセリングとは? Ⅴ ジェンダー・バイオレンスとしての性暴力 Ⅵ 2017年7月(110年ぶり)に刑法における性犯罪規定の改正 Ⅶ ジェンダー・バイオレンス被害者へのフェミカンの役割
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アジェンダ第84号(特集:戦争をどう止めるか)
¥660
【『アジェンダ』84号(2024年春号) 特集:戦争をどう止めるか】 2024年3月15日発行 A5判 96ページ 定価660円(本体600円+税10%) 国連による平和のためのさまざまな取組みを根底から覆し、核戦争すら示唆するロシアのウクライナ侵攻は3年目に入りました。昨秋からのイスラエル軍によるガザ虐殺も終わりが見えず、戦火は中東全体に広がりかねない状況が続いています。一方、東アジアでも、「台湾有事」が叫ばれ、朝鮮半島では再び緊張が激化しています。そうした中、日本政府も「南西シフト」の大軍拡を推し進め、本格的な戦争態勢づくりを一段と加速させています。 今号では、南西諸島から日本全国へと広がる軍事化の現状、自衛隊を米軍の核戦力を担う部隊にしようとする動き、軍需産業―武器取引を拡大させようとする危険な動きについて具体的に取り上げながら、戦争への「歯止め」が失われつつある国際情勢・東アジア情勢の中で、市民の力で平和を創ることを訴えています。 また、台湾に最も近く、最前線として「軍事要塞化」を強いられようとしている与那国島の現状もレポートしています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【今号の内容】 ●グラビア 国境の島を平和と交流の島へ~日本最西端・与那国島を訪ねて~ ●コラム GDP4位転落と「バブル超え」の株価 <特集> ●インタビュー 佐々木寛さん(新潟国際情報大学教授) 「武力に基づかない新しい世界秩序」は不可能ではありません ●インタビュー 清末愛砂さん(室蘭工業大学大学院教授) パレスチナ・ガザの人々に平和的生存権の保障を! ●<レバノンの友人からの手紙> 川から海までジャストピース~パレスチナに「公正な平和」を~ ●レポート 講演会「イスラエル軍元兵士ダニーさんが語る非戦論」 ●小西 誠(軍事ジャーナリスト) 対中国戦争へ突き進む日米の南西シフト ●湯浅一郎(NPO法人ピースデポ前代表) 自衛隊を核戦力を担う部隊にしてはならない ●インタビュー 杉原浩司さん(武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表) 市民の自覚と頑張りが国際的な武器取引や虐殺を食い止める ●レポート 日本最西端の国境の島・与那国島を訪ねて ●レポート 「現役自衛官セクハラ国賠訴訟」&「ハラスメント根絶プロジェクト」 ●特集解題 <特集外> ●青柳純一(金起林記念会共同代表) 韓国市民社会と学びあう日本市民(7) 2024年、「ソウルの春」に寄せて― 日韓市民交流、私の原点 ●レポート PNO北海道FWツアー報告 ●映画評 福田村事件 <連載> ●康玲子 時代の曲がり角で 第72回 能登半島地震に際して ●舘明子 アジェンダ的 つれづれ 気まま(9) 青い募金箱 ●コミックアジェンダ 第47回 天幕のジャードゥーガル 挿絵 姜花瑛ほか
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アジェンダ第83号(特集:原発のない未来をつくろう)
¥660
【『アジェンダ』83号(2023年冬号) 特集:原発のない未来をつくろう】 定価660円(本体600円+税10%) 気候危機対策を口実に「原発回帰」を打ち出した岸田政権。東電福島第一原発事故の教訓を忘れたかのように規制をゆるめ、40年超えの老朽原発の運転期間延長に加え、被災した東日本の原発の再稼働をも狙い、さらには「次世代炉」の開発までうたっています。しかし再エネの普及を妨げる点だけをとっても、原発は気候危機対策にはなり得ません。また、福島第一の廃炉作業ではデブリの取り出しは未だにほとんど進まず、その一方でいわゆる「汚染水」の海洋投棄によって、今後30年かけて環境を広く放射能で汚染し続けようとしています。使用済核燃料の処分をめぐる「核のごみ」問題の解決も先送りされ、コスト面から見てももはや原発に展望がないことは隠しようもありません。 今号ではこれら「原発回帰」の問題点を、福島や山口県祝島の現地取材などとも合わせて明らかにし、「原発のない未来をつくる」ことを強く訴えています。 ・・・・・・・・・ ●グラビア 祝島を訪れてーゆったりとした時が流れる瀬戸内のはっぴーあいらんど (写真と文 本誌編集部) ●コラム 311子ども甲状腺がん裁判 <特集> ●インタビュー 大河原さきさん(汚染水の海洋投棄を止める運動連絡会) 「『処理水』安全神話が作り出されている。市民も政党も力を合わせて放射能の海洋放出を止めよう。」 ●参加報告 ALPS処理汚染水差止訴訟 第2次提訴行動 ●伴英幸 (原子力資料情報室共同代表) 福島廃炉の現実から原発回帰を考える ●松久保肇 (原子力資料情報室・事務局長) GXの下でゆがめられた原子力規制 ●インタビュー 後藤忍さん(福島大学大学院共生システム理工学研究科教授) 「原発事故の記憶と教訓をどう記録・継承するのか」 ●レポート「イノベーション・コースト構想」が推し進められる福島・浜通り ●レポート 原発・核燃からの撤退を2023関西集会 ●レポート 原発・核燃サイクルの中止を求めて 省庁・全国市民・議員の院内集会 ●アピール 舘脇章宏 (みやぎ脱原発・風の会)「女川原発2号機来年5月再稼働阻止を!」 ●藤井悦子(本誌編集員) 「祝島を訪ねて ゆったりした時が流れる美しいこの島に原発も核のゴミも押し付けないで」 ・インタビュー 山戸孝さん(上関町議会議員) ●末田一秀 (「はんげんぱつ新聞」編集長) 核ごみ問題 その場しのぎのツケはどうなる? <特集外> ●寄稿 青柳純一 (金起林記念会共同代表) 韓国市民社会と学びあう日本市民・番外編 「国葬」反対訴訟の現状報告 ●寄稿 岩佐英夫 (弁護士) 国民監視体制と表裏一体の国家総動員体制の進行を許さない! <連載> ●康玲子 時代の曲がり角で 第71回 関東大震災一〇〇年の年に ●舘明子(アジェンダ会員) アジェンダ的 つれづれ 気まま (8) ●コミックアジェンダ 第46回 遥かなるマナーバトル 挿絵 姜花瑛
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アジェンダ第82号(特集:持続可能な経済・社会とは?)
¥660
【『アジェンダ』82号(2023年秋号) 特集:持続可能な経済・社会とは?】 2023年9月15日発行 A5判 96ページ 定価660円(本体600円+税10%) 日本の総人口が減少に転じてから約15年が経ち、少子高齢化―生産年齢人口の減少も進んでいます。深刻化する「人手不足」の中で、日本経済は90年代後半以降「長期停滞」を続け、格差と貧困が著しく広がり、この間は急激な「物価高・円安」も加わって人々の生活を苦しめています。ところが国・地方自治体の財政赤字の累積は膨らむ一方で、既にGDPの2倍を超え、人々は福祉制度はじめ日本の社会・経済の「持続可能性」への不安と、こうした状況をもたらしながら「自己責任」を私たちに押し付ける政府への不信感を強めています。今こそ将来の日本のあり方を一人ひとりが深く考えるときです。 今号では国連で採択されたSDGsや日本経済の分析のほか、食料・農業問題、在日外国人と特にその子どもたちの状況、「少子化」に関する考察や、「AI化」をめぐる問題、「リニア中央新幹線計画」など、考えるためのきっかけになるテーマを取り上げました。 ・・・・・・・・・ グラビア 被害者の痛みを心に刻み戦後補償の実現と非戦の誓いを 岡まさはる記念長崎平和資料館 コラム 〈もうひとつの9・11〉 軍事クーデターから50年 <特集> 古沢広祐 持続可能な社会経済をどう実現するか ― SDGs(大衆のアヘン?)を変革の妙薬に ― 山家悠紀夫 「長期停滞」と「物価高・円安の進行」 ~2つの難題を抱える日本経済 その背景と対処策を考える~ 松平尚也 問われる世界の持続可能な農業 インタビュー 中森俊久さん 「外国にルーツを持つ子どもたちへの人権保障を!」 谷野隆 「AI化」は社会の持続可能性を高めるのか? 藤井悦子 少子化問題を考える 解説 「リニア中央新幹線」計画はただちに撤回を! 書評 『科学と資本主義の未来〈せめぎ合いの時代〉を超えて』 広井良典・著 <特集外> 寄稿 青柳純一 韓国市民社会と学びあう日本市民(6) 再論・「朝鮮停戦体制を終戦・平和へ」 映画紹介 「大コメ騒動」本木克英 監督 レポート 7/30『アジェンダ』創刊20周年記念イベント <連載> 康玲子 時代の曲がり角で 第70回 「地球を沸騰させないために」 大橋さゆり 弁護士Oの何かと忙しい日々 第52回 「トランスジェンダー入門」のおすすめ 西尾幸治 ラテンアメリカの現在 第12回 「新自由主義はチリで始まり…」、闘いは続く コミックアジェンダ 第45回 SLAM DUNK 挿絵 姜花瑛・たまりん
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現代日韓60年史 ―朝鮮停戦体制を終戦・平和へ
¥1,320
「現代日韓60年史 ―朝鮮停戦体制を終戦・平和へ」 青柳純一 著 本書は、「植民地支配の歴史」を異なる立場から共有する隣国・韓国の歴史を併記して対比させ、国際情勢の変化にも留意しながら、現代日本社会の特徴や性格、変遷過程を歴史的に明らかにするものである。時期区分としては1960年前後を「現代日韓史」の起点と位置づけ、植民地期を含むそれ以前を「前史」、米ソ冷戦体制下を第Ⅰ部、冷戦体制解体後を第Ⅱ部としている。そして今日に至る「現代日韓60年史」の基軸として1953年の朝鮮戦争の停戦協定後に形成された「朝鮮停戦体制」という概念を新たに導入し、それが90年代以降は米ソ冷戦体制に代わって南北分断体制を補強する役割を担ってきたこと、これを「終戦・平和体制」へと向かわせることが現代の私たちの課題である。「補論」として「「安倍・改憲派と統一教会」20年史」、「ウクライナ戦争と朝鮮停戦体制」を収め、「安倍国葬」をめぐって噴出した問題の今日的重要性も強調している。 【青柳純一 プロフィール】 1949年東京生まれ。東北大・大阪外大・大阪教育大で学び、高校・大学講師を経て、1990年より韓国の光州・釜山・全州の大学で14年間の教員生活。帰国後は、翻訳家として盧武鉉大統領と白楽晴教授の著作を翻訳し、紹介する。訳書は20冊程度。主な著書は、『韓国民主化100年史』(新幹社、2019年)『被ばく者差別をこえて生きる』(三一書房、2014年)。監訳書に『百年の変革 三・一運動からキャンドル革命まで』(白永瑞編 法政大学出版局 2021年)など。なお、季刊雑誌『アジェンダ 未来への課題』には「韓国市民社会と学びあう日本市民」を連載中。 【目次】 はじめに 前史Ⅰ 近代日本と朝鮮・東アジア 前史Ⅱ 現代日韓関係への移行過程 〔第Ⅰ部〕 米ソ冷戦体制下の日本と韓国 1.現代日本の確立 2.「市民自治体」の萌芽 3.自民党内の派閥抗争 4.戦激化から脱冷戦へ 5.米ソ冷戦体制の解体 〔第Ⅱ部〕 冷戦体制崩壊後の日本と韓国 1.「自社共存」体制の解体 2.「日韓パートナー」関係の萌芽 3.自公連立政権の確立 4.自民党の世襲政権 5.民主党中心の政権 6.安倍・改憲派政権の確立 7.安倍・改憲派政権の崩壊 補論1 「安倍・改憲派と統一教会」20年史 補論2 ウクライナ戦争と朝鮮停戦体制 むすびに A5判 150頁 2023年7月27日 発行 定価1320円 (本体1200円+税10%)
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アジェンダ第81号(特集:朝鮮・東アジアの平和のために)
¥660
【『アジェンダ』81号(2023年夏号) 特集 朝鮮・東アジアの平和のために】 2023年6月15日発行 A5判 定価660円(10%税込) 『アジェンダ』創刊号で「朝鮮半島と日本のいま」を特集してから20年。現在の東アジア、特に朝鮮半島と中台関係をめぐる「戦争と平和」の問題について、これまでの歴史と現状のポイントを押さえつつ、今後の私たちの課題を特集しました。ウクライナ戦争を背景に軍拡競争が激化する東アジア情勢を転換するうえで、日本社会の国内的・対外的あり方を変えることは非常に大きな意味を持っています。そこでまず、かつてのアジアへの侵略・植民地支配の加害の歴史と、その反省もなく戦後に引き継がれ続けている入管体制・入管法の問題について在日コリアンや、フィリピンからの移住者の問題などを取り上げました。また、沖縄・南西諸島で進む「軍事要塞化」の現状とそれに抗する反戦・平和の闘い、朝鮮の核政策に対する考え方、中国経済・社会の現状、台湾に関するレポート、日韓関係などとともに、核兵器と軍縮教育の重要性も取り上げています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【グラビア】台湾に触れる旅 写真と文 藤井悦子(本誌編集員) 【コラム】核廃絶に背を向けたG7広島サミット 【特集】 ●インタビュー 沖本裕司さん(沖縄県八重瀬町) 「沖縄の政治的自立と、南西諸島の非軍事化・非武装中立地帯化を!」 ●田中宏(一橋大学名誉教授) 朝鮮・東アジアの平和のために―日本の足元から考える ●藤本伸樹(一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター) 途上国からの搾取的移住労働をなくすために―1980年代から連なる課題を考える ●森 類臣(摂南大学国際学部特任准教授) 朝鮮半島政策を考える―現状と課題― ●梶谷 懐(神戸大学大学院経済学研究科教授) 「内向き志向」を強める中国経済・社会とその課題 ●駒込 武(京都大学大学院教育学研究科教授) 自主講座「認識台湾」参加の呼びかけ ●レポート 藤井悦子(本誌編集員) 「台湾に触れる旅」で感じたことー台湾は中国の一部なのか ●解説 ASEANの「インド太平洋構想」について ●中村桂子(長崎大学核兵器廃絶研究センター准教授) 核兵器に頼らない安全保障に向けて─軍縮教育の重要性─ ●特集解題 【特集外】 ●寄稿 青柳純一(金起林記念会共同代表) 韓国市民社会と学びあう日本市民(5) 朝鮮停戦体制と二つの日韓合意 ●映画評 「夜明けまでバス停で」 ●レポート 『アジェンダ』創刊20年連続講演会 第7回 ウクライナの人々の想いを聴く 【連載】 ●康玲子 時代の曲がり角で 第69回 「日韓関係の未来へ」 ●大橋さゆり(弁護士) 弁護士Oの何かと忙しい日々 第51回 日本では、なぜ難民が認定されないのか? ●舘明子(アジェンダ会員) アジェンダ的 つれづれ 気まま(7) ●コミックアジェンダ 第44回 パリピ孔明 【挿絵】姜花瑛・たまりん
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アジェンダ第80号(特集:STOP! 原発・気候危機Ⅱ #原発推進GXにNO!)
¥660
【『アジェンダ』80号(2023年春号) 特集 STOP! 原発・気候危機Ⅱ #原発推進GXにNO!】 2023年3月15日発行 A5判 定価660円(10%税込) 岸田政権は、グリーン・トランスフォーメーション(GX)を掲げて「原発回帰」の姿勢を鮮明に打ち出しました。これは甚大な犠牲の上に得たはずの、東電福島第一原発事故の教訓を捨て去る暴挙に他なりません。 今号では、日本の原発について、汚染水の海洋放出を強行しようとしている福島第一原発の廃炉作業の現状や、子ども脱被ばく裁判、福島・浜通りで進む「復興事業」=「イノベーション・コースト構想」の問題点を取り上げました。また竣工延期を26回もくり返す再処理工場はじめ青森県に集中する原子力施設の近況や、島根原発再稼働に反対する広島市民の運動を紹介しています。さらに気候危機の現状とこれを食い止めるための取り組みや、世界で急速に進む再生可能エネルギーの普及から取り残されている日本の現実についても取り上げました。そして、脱原発を進めることこそが、脱石炭火力と並ぶ最も有効な気候危機対策であることを明らかにしています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【グラビア】民意を無視した女川原発2号機の再稼働を許さない! 舘脇章宏 【コラム】ウクライナ戦争1年とG7広島サミット 【特集】 ●松久保肇(原子力資料情報室・事務局長) 政府のGX=原発活用方針の誤り ●田浦健朗(気候ネットワーク事務局長) 深刻化する気候危機にどう取り組むか ●<資料> 世界の主な異常気象と被害(2021~2022) ●飯田哲也(環境エネルギー政策研究所 所長) 文明史的なエネルギー大転換から取り残される日本〜反転の突破口は地域からの挑戦 ●伴英幸(原子力資料情報室共同代表) 見通しの立たない福島第一原発の廃炉作業 ●和田央子(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会) 福島で何が起きているのか イノベーション・コースト構想のまやかし ●水戸喜世子(子ども脱被ばく裁判の会 共同代表) もうこれ以上被ばくさせるな!「子ども脱被ばく裁判」 「子ども人権裁判」部分の判決を受けて ●山田清彦(核燃サイクル阻止一万人訴訟原告団 事務局長) 青森県の原子力施設の近況 ●溝田一成(島根原発再稼働とめよう連絡会) 広島から島根原発再稼働とめよう行動 ●レポート 福島原発被ばく労災損害賠償裁判に参加して(7) ●レポート チェルノブイリ・フクシマ京都の集い フクシマからの訴え ●レポート 司法の責任とは何か―私が原発を止めた理由 樋口英明元裁判長 京大講演会 【特集外】 寄稿 青柳純一(金起林記念会共同代表) 韓国市民社会と学びあう日本市民(4) ウクライナ戦争一年、東アジアを思う 【連載】 康玲子 時代の曲がり角で 第68回 脱原発の誓いを新たに 舘明子(アジェンダ会員) アジェンダ的 つれづれ 気まま(6) コミックアジェンダ 第43回 異世界猫と不機嫌な魔女 【挿絵】姜花瑛・たまりん
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アジェンダ第79号(特集:「公教育」をどうするか)
¥660
【『アジェンダ』79号(2022年冬号) 特集 「公教育」をどうするか】 2022年12月15日発行 A5判 定価660円(10%税込) 学校をはじめとする「公教育」の現場は近年、大きな変化を余儀なくされています。社会全体に広がった新自由主義的施策に加えてコロナ禍の影響は非常に大きく、例えば前倒しで実施された「GIGAスクール構想」への対応において教育産業がどんどん現場に入り込み、「公教育の市場化」が急速に進んでいます。さらに「個別最適化された学び」が強調される中で「自己責任論」や「教育投資論」が強化され、学校現場での「分断と排除」も広がっています。しかし、これに対処する教員は、コロナ禍でこれまで以上に過労死ラインを優に超える多忙を極め、どこも深刻な人手不足が常態化しています。今号では、こうした学校教育の現場の状況の変遷を改めて検証しながら、こうなってしまった原因を探り、すべての子どもに平等に保障されるべき「公教育」に求められているものは何か、それを達成するために必要なものは何かを考えます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【グラビア】対決より対話こそ 日米共同統合演習キーン・ソード23~台湾・中国にもっとも近い与那国島から~ 【コラム】軍拡競争を止めるために 【特集】 ●インタビュー 児美川 孝一郎さん(法政大学キャリアデザイン学部教授) 「市場ベースではない形の多様性こそが対抗軸になる」 ●桜井 智恵子(関西学院大学人間福祉学部教授) 子どもの「ニーズ解釈の政治」―学力向上と支援の完結型体制 ●西嶋 保子(日本教職員組合 労働局・女性部長) 公立学校教職員の現状 ●インタビュー 小鍜治 啓さん(京都府教職員組合 執行委員長) 「教員の労働状況はあまりにも過酷です。公教育を守るために教育予算を増やして、残業手当を支給し、正規の教職員を増やすべきです。」 ●インタビュー 伊賀 正浩さん(小学校教員) 子どもたちの間に分断と排除が進行する学校で、教員が多忙で時間がないことが一番の問題です。 ●杉田 真衣(東京都立大学) 教師は貧困問題にどう取り組んできたか ●書評『日本の教育 どうしてこうなった? 総点検・閉塞30年の教育政策』 ●特集解題 【特集外】 ●寄稿 青柳純一(金紀林記念会共同代表) 韓国市民社会と学びあう日本市民(3) 「岸―安倍三代と統一教会」六〇年史 ●丸野佳代(アジェンダ会員) ドイツからの通信「ドイツの脱原発はいつになるのでしょう?」 【連載】 ●康玲子 時代の曲がり角で 第67回 「性教育、この大切なもの」 ●大橋さゆり(弁護士) 弁護士Oの何かと忙しい日々 第50回 外国人労働者家庭の子どもと教育のこと ●農ある暮らしの作り方 第8回 カゲールさん 「着るものも自給できる! 糸紡ぎ教室の先生の話」 ●舘明子(アジェンダ会員) アジェンダ的 つれづれ 気まま(5) ●コミックアジェンダ 第42回 税金で買った本
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軍拡・改憲は、 いま必要か?
¥300
軍拡・改憲は、いま必要か? 京都憲法会議 編 2022 年 11 月 3 日発行 A5 判 48 頁 平和憲法をめぐる状況が極めて厳しいなかで、7 月の参議院選挙を迎えることになり、憲法改悪阻止京都各界連絡会議(京都憲法会議)として、参議院選挙の争点が改憲・軍拡の是非にあること、改憲・軍拡を進めても人々を幸せにしないことを広く訴える必要性を痛感しました。そこで、3 月 15 日から 15回にわたって、『京都民報』に「いまなぜ? 改憲論議」を連載することになりました。本ブックレットは、この 15 回の連載論稿に加筆修正を加えるとともに、一定の体系性をもたせて編集したものです。改憲をめぐる重要な論点を一通り扱っていますので、学習会などでご活用いただけると幸いです。(「はじめに」より) ※京都憲法会議・・・1965年に創設され、これまで京都にて憲法を守り生かそうとの論陣をはり、活動。いま、改憲・軍拡の動きが強まるなか、所属する法律学・政治学の教員・研究者と弁護士が中心になって本ブックレットを作成。 【本書の構成】 1.憲法を簡単に変えてはいけない理由 2.憲法改正国民投票法の問題点 3.「海外で戦争する軍隊」にひた走りする自衛隊 4.「反撃能力」―敵基地攻撃能力保有の危険性 5. <自民改憲4 項目>自民党の9条改憲論批判 6. <自民改憲4 項目>緊急事態条項の創設(1)立憲主義の破壊、人権保障の停止も 7. <自民改憲4 項目>緊急事態条項の創設(2)議員の任期延長の問題性 8. <自民改憲4 項目>緊急事態条項の創設(3)人権を抑圧した歴史 9. <自民改憲4 項目>私学助成が違憲だから? 10.<自民改憲4 項目>「合区」解消のための改憲論とは? 11.日本維新の会の改憲論 12.国民民主党の改憲論 13.ひとびとの生活を無視した経済政策は、日本国憲法とは無縁 14.日本国憲法とジェンダー平等 15.気候危機対応に改憲は必要か? <資料> 日本国憲法 <資料> 自民党 改憲4 項目案(「条文イメージ(たたき台素案)」)(2018 年)
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アジェンダ第78号(特集:9条改憲は何をもたらすのか?)
¥660
【『アジェンダ』78号(2022年秋号) 特集 9条改憲は何をもたらすのか?】 2022年9月15日発行 A5判96ページ 定価660円(10%税込) 今号では、ウクライナ戦争を受けてさらに加速されようとしている9条改憲をめぐる主な動きを特集しています。東アジアでは近年、米中対立の下で軍拡競争が激しさを増し、気付かぬうちにすでに「戦争前夜」のような状況を呈しています。その中で日本もまた、特に第二次安倍政権以降、自衛隊をより実戦的な部隊へと転換させ、同時に、日米同盟の強化=自衛隊を米軍の「一部化」させて、東アジアの軍事的最前線に立たせようとしています。こうした情勢について、安倍「国葬」や旧統一教会の問題を含む国会情勢、自衛隊の現状とともに、改憲を許さない市民運動の今後の課題について取り上げています。また、海外の難民支援の現場経験から9条の意義を訴える論考、「戦場」にされようとしている台湾や沖縄の人々の危機感や、郷土への強い思いを伝える論考やインタビュー、国際的に焦点となっている核兵器については北東アジア非核兵器地帯構想を取り上げています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・グラビア 民主主義のため、そして自主独立の主権のために闘う台湾の人々 ・コラム 九条の碑 【特集】 ・インタビュー 中野晃一さん(上智大学国際教養学部教授) 「カルトと結びついた改憲は許さない」 軍拡競争よりも平和主義に基づいた冷静な議論を ・池田五律(戦争に協力しない!させない!練馬アクション) 国家安全保障戦略が想定する「新しい戦争」 ・三上智恵(映画監督・ジャーナリスト) ノーモア沖縄戦・迫る国土の戦場化 ・岩佐英夫(弁護士) 実施段階に入る「重要土地等調査規制法」の危険性 ・インタビュー 駒込武さん(京都大学教育学研究科教授)/ 張彩薇さん・陳信仲さん(留学生) 「孤立無援で軍事的脅威にさらされている台湾の人々の心境への想像力を!」 ・湯浅一郎(NPO法人ピースデポ代表) 核兵器禁止条約が始動した今こそ、北東アジア非核兵器地帯を ・千田悦子(UNHCR元専門職職員) 日本国憲法(特に第九条)に守られて―海外現場経験からの考察― ・書評 『自衛官と家族の心をまもる 海外派遣によるトラウマ』 ・コラム 軍事費倍増がもたらすもの ・特集解題 【特集外】 ・中村一成(ジャーナリスト) 書く―ありうべき世界のために 《書評》康玲子著『時代の曲がり角で』 ・寄稿 青柳純一(金起林記念会共同代表) 韓国市民社会と学びあう日本市民(2) 安倍銃撃事件と日韓市民社会の展望 ・映画評 「スープとイデオロギー」 ヤン・ヨンヒ 監督 ・書評 『開発との遭遇』 アルトゥーロ・エスコバル著 / 北野収 訳・解題 【連載】 ・康玲子 時代の曲がり角で 第66回 「民主主義よ」 ・西尾幸治(本誌編集員) ラテンアメリカの現在 第11回 チリ、新しい憲法案の完成 ・舘明子(アジェンダ会員) アジェンダ的 つれづれ 気まま(4) ・コミックアジェンダ 第41回 カラオケ行こ! 【挿絵】姜花瑛
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アジェンダ第77号(特集:生存権と公共性をまもる)
¥660
【『アジェンダ』77号(2022年夏号) 特集 生存権と公共性をまもる】 2022年6月15日発行 A5判 定価660円(10%税込) 今号では、長引くコロナ禍によって格差と貧困が一気に広がり、多くの人々の生活が破壊され、命まで奪われてきたことから、「生存権」をキーワードに特集しました。生存権の保障には、必要不可欠な財やサービスの取得を市場だけに委ねるのではなく、公的にも保障することが不可欠です。そうした施策を支える「公共性」を社会の中に再建していくことを訴えています。特に「最後のセーフティネット」としては十分に機能していない生活保護制度を見直し、「最低生活保障」を実現させていくことは喫緊の課題です。またパンデミックで明らかになった脆弱な医療体制の強化も急務です。しかし現状では新自由主義的な政策の基本的な方向性は変わっておらず、それは日本経済のデフレの原因にもなっています。さらに宮城県では水道事業の民営化も始まりましたが、新自由主義からの大転換が必要です。特集以外ではロシア軍によるウクライナ侵攻に関する論考も収録しました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・グラビア 「ウトロに生きる、ウトロで出会う」― ウトロ平和祈念館が開館! ・コラム 沖縄の「日本復帰」50年が問うているもの 【特集】 ・岩田 正美(日本女子大学名誉教授) 二一世紀の最低生活保障のために ・伊藤 周平(鹿児島大学教授) コロナ禍における社会保障政策の課題と展望―医療政策を中心に― ・岡野内恵里子(日本ベーシックインカム学会国際担当理事・BIEN終身会員) ポストコロナ ベーシックインカムでより良い未来を ・多々良 哲(命の水を守る市民ネットワーク・みやぎ事務局長) 全国初の水道民営化 その真の狙いとは?―宮城の水道民営化の経過と問題点― ・山家悠紀夫(暮らしと経済研究室) 人々の暮らしを、日本経済を、どう立て直すか ・小田 伸也(アジェンダ会員) 維新とは何ものか?―維新に抗う一大阪府民の考察― ・インタビュー 浜辺友三郎さん(北陸新幹線・京都延伸問題を考える中京のつどい実行委員会) 「北陸新幹線・京都延伸はどうしても必要ですか?」 ・レポート 生活保護基準引き下げの撤回を求める「新・生存権裁判」 ・特集解題 【特集外】 ・寄稿 青柳純一(金起林記念会共同代表) 韓国市民社会と学びあう日本市民(1) ウクライナ危機と非戦・平和憲法 ・川瀬俊治(ジャーナリスト) 韓国の脱原発はどうなったか、どうなるか(下) ・映画評 「牛久」 トーマス・アッシュ 監督・撮影・編集 ・谷野隆(本誌編集員) ロシアのウクライナ軍事侵攻はなぜ起きたのか ・西尾幸治(本誌編集員) 論点 「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻」をどう考えるか 【連載】 ・康玲子 時代の曲がり角で 第65回 ウクライナにおける戦争に反対します ・西尾幸治(本誌編集員) ラテンアメリカの現在 第10回 ロシア軍のウクライナ侵攻への対応 ・大橋さゆり(弁護士) 弁護士Oの何かと忙しい日々 第49回 どこの市役所にもある「生活なんでもお困りごと相談窓口」 ・舘明子(アジェンダ会員) アジェンダ的 つれづれ きまま(3) ・コミックアジェンダ 第40回 ゴールデンカムイ 挿絵 姜花瑛
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アジェンダ第76号(特集:STOP! 原発・気候危機)
¥660
【アジェンダ第76号 特集:STOP! 原発・気候危機】 2022年3月15日発行 A5判 定価660円(10%税込) 世界各地で深刻化する気候危機の中で、「脱炭素」を口実に原発の「復権」を図る動きが欧米を中心に再び広がりつつあります。今号では「原発は気候危機対策には決してなりえない」ことを特集しました。 東電福島第一原発事故から11年、「終わらない原発事故」として、廃炉作業の現状のほか、福島をめぐる状況をインタビューしています。また青森県の核燃サイクル施設や、東電が再稼働を狙う新潟県の柏崎刈羽原発の最近の動きも取り上げました。原子力政策が極めてずさんな態勢のまま、事故の反省も忘れたかのように進められようとしています。 さらに日本との対比で韓国の原発の状況も紹介しています。そして日本のエネルギー基本計画の問題点やCOP26の成果を紹介しながら、原発に依存しない気候危機対策の緊急性を訴え、さらに経済成長主義的な現代社会のあり方そのものを問うています。 グラビア:500回目を迎えた関電京都前 脱原発キンカン行動(写真と文 堀内隆喜) コラム:パンデミックから2年 <特集> ・伴 英幸(原子力資料情報室共同代表) 福島第一原発・廃炉の現状 ・インタビュー 菅野みずえさん(福島県浪江町から兵庫県三木市に避難) 「原発事故=被ばく」なのに「被ばく」を言わない。これはものすごい「棄民」だと思うんです。 ・インタビュー 木幡ますみさん(福島県大熊町町議会議員) 使えない土地に課税するのはおかしい。原発事故と闘うための知識を蓄えて準備を。 ・インタビュー 宗川吉汪さん(京都工芸繊維大学名誉教授) 福島での小児甲状腺がん多発は原発事故による被ばく発症であることは明らかです。 ・山田清彦(核燃サイクル阻止一万人訴訟原告団 事務局長) 核燃サイクル問題の近況 ・山田秋夫(さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト 事務局) 柏崎刈羽原発をめぐる最近の動き ・レポート 福島原発被ばく労災損害賠償裁判に参加して(6) ・松久保肇(原子力資料情報室 事務局長) 夢と現実 世界の原子力産業の動向 ・【資料】 日本の原発の現況 ・川瀬俊治(ジャーナリスト) 韓国の脱原発はどうなったか、どうなるか(上) ・飯田哲也(環境エネルギー政策研究所 所長) 第六次エネルギー基本計画の問題点 ・足立治郎(JACSES) COP26の成果と気候変動対策の今後の展望 ・松久寛(縮小社会研究会) 原発・気候危機と縮小社会 ・レポート アジェンダ・プロジェクト京都 学習講演会 「気候危機を止める大転換! グリーン・ニューディールが世界を動かす」 ・書評 気候危機とグリーン・ニューディールを考えるための本 <特集外> 【寄稿】青柳純一(金起林記念会共同代表) 韓国市民社会に学び、現代日本を思う―12.『現代日韓60年史』を編集しながら― <連載> 康玲子 時代の曲がり角で 第64回 外国人に世論のサポートを コミックアジェンダ 第39回 推しの子
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アジェンダ第75号(特集:レイシズムと入管体制に抗して)
¥660
【アジェンダ第75号 特集:レイシズムと入管体制に抗して】 2021年12月15日発行 A5判 108頁 定価660円(10%税込) 「外国人」・民族的マイノリティに対するさまざまな差別・抑圧-レイシズムと、日本政府によるその制度化・合法化である入管体制の問題を特集しています。 世界における人種差別との闘いの、画期的な到達点である「ダーバン宣言」が出されてから今年で20年、改めてその大きな意義を確認する論考に加え、施行から5年が経過したヘイトスピーチ解消法をめぐる現状や、政府の差別政策を司法も追認するに至った朝鮮学校の「無償化」排除問題、また今春の名古屋入管での被収容者死亡事件に見るように幾度となくくり返される非人道的な入管収容の問題点を取り上げました。 先住権を求めて闘うアイヌとの「出会い」の経験を語っていただいたインタビュー記事のほか、「学知の植民地主義」を鋭く批判する琉球遺骨返還訴訟、沖縄戦犠牲者の遺骨混じりの土砂を基地建設には使わせない意見書運動など、レイシズムと弛まず闘うことの大切さを明らかにしています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【内容】 グラビア 笹の墓標展示館の再生にご協力を! コラム 2021年総選挙 <特集> ・前田 朗(朝鮮大学校講師) 人種平等は見果てぬ夢か?― ダーバン宣言二〇周年と日本の課題 ・さとう大(京都府・京都市に有効なヘイトスピーチ対策の推進を求める会事務局長) ヘイトスピーチ解消法から5年~日本社会のヘイトの状況を概観する ・千地健太(朝鮮学校に教育補償を!オッケトンムの会・代表) この11年間の朝鮮学校差別 ―「高校無償化」からの排除問題 ・児玉晃一(弁護士) 入管収容の問題をどう改善するか ・山内小夜子(琉球遺骨返還請求訴訟全国連絡会事務局長) 京大よ、還せ!― 琉球遺骨返還等請求訴訟で問われていること ・インタビュー 殿平善彦さん(北大開示文書研究会/一乗寺住職) 「アイヌとの出会いから学んだこと」 ・西尾慧吾(「遺骨で基地を作るな!緊急アクション!」呼び掛け人) 国政の暴走を地方で止める!―「遺骨土砂問題」意見書運動を全国で! ・レポート 来春開館に向けて建設が進むウトロ平和祈念館 ・書評 『アンダーコロナの移民たち』(明石書店) ・特集解題 <特集外> ・青柳純一(金起林記念会共同代表) 韓国市民社会に学び、現代日本を思う ―11.いま 〝平和に生きる権利〟を考える ・書評 『百年の変革 三・一運動からキャンドル革命まで』(法政大学出版局) (評:川瀬俊治(ジャーナリスト)) ・大杉光子(弁護士) 少年法改訂について~一八、一九歳の処遇はどう変わるのか~ ・レポート コロナ禍の下での韓国留学で感じたこと、考えたこと ・映画評 「アイダよ、何処へ?」 <連載> 康玲子 時代の曲がり角で 第63回 一億二〇〇〇万分の一の世論 舘明子(アジェンダ会員) アジェンダ的 つれづれ 気まま(2) 農ある暮らしの作り方 第7回 カゲールさん「私の野草教室の先生の話」 西尾幸治(本誌編集員) ラテンアメリカの現在 第9回 人工妊娠中絶の合法化へ向けた動き コミックアジェンダ 第38回 孤独のグルメ/ワカコ酒
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アジェンダ第74号(特集:「戦争準備」にひた走る自衛隊)
¥660
【アジェンダ第74号 特集:「戦争準備」にひた走る自衛隊】 2021年9月15日発行 A5判 104頁 定価660円(10%税込) 米中対立が欧州諸国やオーストラリアなども巻き込んで激しさを増す中、東アジアの軍事的緊張の最前線に自衛隊が立とうとしています。今号では、中国との間で再び「沖縄戦」を準備するような日米軍事同盟の再編と、自衛隊の「南西シフト」について特集しました。 ミサイル部隊をはじめとする南西諸島への新たな自衛隊配備計画の全体像や、これに反対する現地の取り組みの一つとして石垣島の運動を取り上げたほか、「再び沖縄を戦場にさせない」ための「琉球独立論」についても紹介しました。「南西シフト」に伴って「日米の演習場化」が進む北海道の現状や、長射程ミサイル等の「敵基地攻撃能力」を自衛隊が保有することの問題点についても解説しています。そしてこの地域で始まっている軍拡競争に代わる「東アジア共同体」への展望を、歴史的経緯を振り返りながら考察しています。防衛大学校人権侵害裁判における画期的な勝訴判決の意義も解説しています。 米軍だけでなく他国軍との実動演習は頻繁に行うようになっている自衛隊ですが、今秋には陸自を総動員する大演習も計画されています。総選挙にあたって、安倍―菅政権によって自衛隊の「軍隊化」がどこまで進められてしまったのか、現状を批判的に再認識するうえでもぜひ、お買い求めください。 【内容】 ・巻頭グラビア 自衛隊配備計画に抗う石垣島 <特集> ・小西 誠(軍事ジャーナリスト) ミサイル軍拡競争が始まった琉球弧 ・杉原浩司(武器取引反対ネットワーク代表) 「中国抑止」で進展する「敵基地攻撃能力」保有 ・松島泰勝(龍谷大学経済学部教授) 再び戦場にならないための琉球独立 ・インタビュー 内原英聡さん(石垣市市議会議員) 石垣島自衛隊配備計画の白紙撤回を! ・インタビュー 清末愛砂さん(室蘭工業大学大学院教授) 自衛隊の「南西シフト」の下で日米の「演習場化」が進む北海道 ・インタビュー 木村朗さん(鹿児島大学名誉教授) 「対米従属」から脱却し、「東アジア共同体」の実現をめざそう ・講演会レポート 防衛大学校人権侵害裁判に勝訴して ・特集解題 <特集外> ・青柳純一(金起林記念会共同代表) 韓国市民社会に学び、現代日本を思う (10) ・レポート アジェンダ京都 講演会 日本の「帰化制度」を問う~在日コリアンの国籍と民族から考える~(講師:李洙任さん 龍谷大学名誉教授) ・レポート 7.13武委員長に不当判決! 関生支部への弾圧をはね返そう! <連載> ・康玲子 時代の曲がり角で ・舘明子 アジェンダ的 つれづれ 気まま ・大橋さゆり 弁護士Oの何かと忙しい日々 ・農ある暮らしの作り方 丸野佳代さん ・西尾幸治 ラテンアメリカの現在 ・コミックアジェンダ
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アイリーン・美緒子・スミスさん 講演録 ひとりでもやる! みんなでやるからできる! ―水俣から原発 今までとこれからの課題―
¥300
アイリーン・美緒子・スミスさん 講演録 ひとりでもやる! みんなでやるからできる! ―水俣から原発 今までとこれからの課題― ◆◆◆◆◆◆ このパンフレットは、2019年11月10日にアジェンダ・プロジェクト京都主催で行われた、アイリーン・美緒子・スミスさんの講演録です。 アイリーンさんは、日本人の母とアメリカ人の父の間に生まれ、日本では友だちの貧しさとの格差を疑問に感じる一方、アメリカの保守王国にある祖父母の家で暮らすようになると、「白人」の中で唯一の東洋人と扱われ、「黒人」である人々が労働するという格差社会を経験しました。大学ではベトナム反戦の座り込みに参加し、フランス留学後、ニューヨークで最初の夫であるフォト・ジャーナリストのユージン・スミスさんと出会い、水俣に行って、写真撮影を通し水俣病の責任を問い、のち海外の水銀被害者と繋げます。その後アメリカのスリーマイル原発事故に遭遇して、反原発運動に取り組んでいきます。 <私たち一人ひとりが持っている力を集めて活かすのが運動><市民運動の成果は見えにくいけれども、女性の参政権も、原発の新規建設が進まなかったのも、最低賃金が少しでも上がっていることも、誰かが頑張ってきたことの恩恵を私たちは受けている>・・・アイリーンさんのお話は、なんだかとてもあたたかく、私たちの地道な運動を勇気づけてくれます。ぜひご一読ください。 ◆◆◆◆◆◆ 【目次】 はじめに 市民運動の面白さと大きな意義 私たちは誰かの恩恵を受けている 私のバックグラウンド ユージン・スミスとの出会い 水俣で学んだこと 第一次訴訟の勝訴判決 水俣で知った「全体像を見ること」の大切さ スリーマイル原発事故で反原発運動に 美浜2号機の細管破断事故 関電MOX燃料不正問題 プルサーマル計画を止めた刈羽村の住民投票 大飯原発の活断層問題 避難計画をめぐって気付いたこと みんなを守るために民主主義が大事 ◆◆◆◆◆◆ 発行:アジェンダ・プロジェクト 発行日:2021年6月15日 A5版 28ページ 簡易版パンフレット 定価300円(税込)
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アジェンダ第73号(特集:なぜ女性差別はなくならないのか)
¥660
社会問題を考える総合雑誌「アジェンダ」2021年夏号です。 【特集:なぜ女性差別はなくならないのか】 グラビア 戦争からさらに遠くなった世代へ ひめゆり平和祈念資料館がリニューアルオープン コラム 責任の果たし方 【特集】 ●山崎摩耶(クオータ制を推進する会・元衆議院議員) 政治の場におけるジェンダー平等の現状と展望 ●竹信三恵子(ジャーナリスト) コロナ禍で女性たちに何が起きたか~「夫セーフティネット」の闇~ ●杉浦浩美(埼玉学園大学大学院准教授) なぜマタニティ・ハラスメントはなくならないのか ●インタビュー 周藤由美子さん(性暴力禁止法をつくろうネットワーク共同代表) 「不同意性交を犯罪に!」 ●インタビュー 佐藤倫子さん(医学部入試における女性差別対策弁護団 事務局/弁護士) 「医学部入試における女性差別は絶対に許さない!」 ●書評『女性のいない民主主義』 前田健太郎著 岩波新書 2019年 ●書評『なぜ女性管理職は少ないのか 女性の昇進を妨げる要因を考える』 大沢真知子〔編著〕 日本女子大学現代女性キャリア研究所〔編〕 青弓社 2019年 ●動画紹介「セーフアボーションデー 堕胎罪なくそ!」 ●映画紹介「SNS~少女たちの10日間~」 監督:バーラ・ハルポヴァー ヴィート・クルサーク 2020年 チェコ ●「森発言」を改めて検証する~特集解題にかえて~ 【特集外】 ●寄稿 青柳純一(金起林記念会共同代表) 韓国市民社会に学び、現代日本を思う ― 9.キャンドル革命と三つのオリンピック ●ヴィクトリア・アブ=カリル(京都大学博士研究員) ヴァネッサ・アブ=カリル(神戸大学大学院国際協力研究科博士課程候補生) 個人健康データ―可能性、課題、及び規制について 【連載】 ●康玲子 時代の曲がり角で 第61回 入管法改定をめぐって ●コミックアジェンダ 第36回 正直不動産 ●シリーズ 農ある暮らしの作り方 第5回 カゲールさん(アジェンダ会員)「山を開墾し、自分の家をセルフビルドしている友達の話」 ●舘明子(アジェンダ会員) Meikoのドレスデン滞在記(9) ●西尾幸治(本誌編集員) ラテンアメリカの現在 第7回 キューバ、経済的苦境の中の党大会 ●大橋さゆり(弁護士) 弁護士Oの何かと忙しい日々 第47回 マイブーム、あれこれ 2021年6月15日発行 1冊600円(税別) 送料200円(税込で総額5500円以上お買い上げの場合は送料無料)
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日韓関係の危機をどう乗り越えるか? ー植民地支配責任のとりかたー
¥660
日韓関係の危機をどう乗り越えるか? ー植民地支配責任のとりかたー 著者 戸塚悦朗 2021年4月25日 発行 A5判 70ページ 定価660円(本体600円+税10%) 【本書について】 今、日本国内では、2018年の韓国大法院の判決以降、植民地期の徴用工や「慰安婦」制度被害者への賠償の問題をめぐって、1965年の日韓請求権協定の文言にのみ問題を矮小化し、「韓国の国際法違反」を批判する言説がまかりとおっています。日韓両政府の対立が深まる中、まるで被害加害関係が逆転したかのような歪な現状に対して、1910年の「韓国併合条約」や、安重根裁判の管轄権の正当性・合法性にかかわる1905年の「保護条約」に著者は着目。国際法を含めた長年の研究により、この「保護条約」が存在しなかったことを明らかにしました。本書では、日本社会に朝鮮植民地支配の本質について、広く問題提起すべく、この事実に関してわかりやすく解説しています。 「最悪」とも評される今日の日韓関係の改善のためには、韓国大法院判決が示した日本の朝鮮植民地支配の「不法性」の問題に、日本政府と日本の社会が真摯に向き合うことが不可欠なことを明らかにしています。 【目次】 はじめに 第1章 日韓関係の危機の真因 本来は民間の民事事件/安倍首相の真意/理解できない謎/国会で起きたこと 第2章 植民地支配責任とは? 大法院判決の主柱/日本政府の立場 第3章 言葉の魔法? 「不法な植民支配」判断の重要性/論点のすり替え 第4章 植民地支配が「不法」なワケは? <1905年11月17日付の「日韓協約」は存在しない>/この研究の派生効果 第5章 記録(記憶)が消えてゆく 歴代政権の歴史認識の深化/安倍政権の植民地支配に対する沈黙/ 菅直人首相談話(2010年)はどこへ?/歴史の忘却の時代と菅義偉政権/ それではどうすべきなのか? 第6章 過去を未来につなぐには 「記憶・責任・未来」基金/過去を未来に引き継ぐ思想の共有/日本の潜在力への期待/あらたなアプローチ/安重根義軍参謀中将の遺墨との出会い/石碑が問いかけているもの/安倍晋三首相による戦後70周年談話(2015年)/応答責任を果たす/持つべき心構えとは? あとがき 資料
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福祉の仕事で35年働き 東電の原発事故で人生が変わってしまった 菅野みずえさんのお話
¥1,320
インタビュアー:アイリーン・美緒子・スミス 企画:グリーン・アクション 発行:アジェンダ・プロジェクト 発売:星雲社 発行日:2021年3月11日 A5版 100ページ 1320円(定価1200円+税10%) 福島県浪江町に住み長年福祉の仕事をされていた菅野みずえさんは、2011年3月11日の東電の福島第一原発事故によって、被ばくと避難を強いられ、現在も兵庫県で避難生活を余儀なくされています。 みずえさんの家のある地域は、強い汚染のため、今も帰還困難区域です。みずえさんは原発事故によってどんな体験をしたのか、どんな症状が出たのか、原発事故で避難するとはどのようなことなのか。本書はアイリーン・美緒子・スミスさんが丁寧に聞き取った貴重な記録です。 「皆さんはあの3月10日に続く今日を生きている。でも私たちは、あの3月11日を踏み越えて全く違った今日を生きている。原発賛成でも反対でも被ばくは関係がない。みんな被ばくするの。原発賛成の人もこの被ばくの話を聞いてほしい。」(菅野みずえ) ・・・・・・・・・ 【内容】 ・・・・・・・・・ まえがきにかえて アイリーン・美緒子・スミス <3・11前後のこと> ・福島県浪江町の津島に住んでいた ・大熊町の包括支援センターで福祉士として働いていた ・東日本大震災・東電福島第一原発事故の前後のこと ・3月11日の夜、稲妻のように地割れした道を運転して浪江に戻った ・耐震リフォームしたばかりの家は地震には持ちこたえたが…… ・3月12日の朝から津島にどんどん人が避難してきた ・白い防護服の2人が「頼む、逃げてくれ」 ・もう放射能は降っていた ・ナウシカの映画に出てくるガスマスクみたいだ ここはやばい ◆ 資料 写真 ・頭の中にチェルノブイリの原発事故がよぎる ・12日 避難者を乗せたバスが何台も公民館に到着 <さまざまな症状> ・皮膚がパリパリになって、笑うと唇が割けて血が飛び出した ・金属のような臭いや味がした ・お腹の痛くない下痢が続いた ・突き刺さるような皮膚の痛みを感じた ・ひどい口内炎になった ・どのくらい被ばくしたのかわからない <原発事故で避難するということ> ・15日の朝に2時間で全町避難 ・国からも、他の人たちからも、私たちは棄てられたと思った ◆ コラム 人は人に支えられて前向きになれる ・郡山でスクリーニングに3時間並び、そこで何人もの人が体調不良に ・放射能測定器の針が10万cpm を超えて振り切れた ・県はスクリーニングの記録を残さなかった ・「あなたたちが逃げてくるから汚染が広がった」と言われた ・犬の松子が亡くなったこと 2016年6月のインタビューを終えて 菅野 みずえ 2016年以降の4年近くのみずえさんのこと 藤井 悦子 おわりに
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アジェンダ第72号(特集:東電福島第一原発事故から10年)
¥660
社会問題を考える総合雑誌「アジェンダ」2021年春号です。 【特集:東電福島第一原発事故から10年】 今号の特集は「東電福島第一原発事故から10年」。東京電力福島第一原発事故から10年がたった福島と、日本の原発をめぐる状況を特集しました。 「原発安全神話」に代わる「放射能安全神話」が広がる福島の現状について、福島在住の5名の方にインタビューしました。市民による放射能測定活動や、汚染木材を燃料にしたバイオマス発電所問題、事故の教訓を伝えていく取り組みなど、この10年を振り返っての福島での活動やその想い、放射能を拡散させるような政策を今も推進する国や県の問題などを語っていただき、誌面の許す限り掲載させていただきました。また、すでに行き詰まりが明白な原発に今なおしがみつく「原子力ムラ」の姿について、福島第一の廃炉作業、六ヶ所再処理工場、東日本大震災で被災した女川原発再稼働の動き、北海道の核のゴミ最終処分場問題、関電原発マネー不正還流問題、容量市場問題などを各論文で取り上げて解説しています。同時に、各地で続けられている取り組みを紹介し脱原発運動のさらなる前進を訴えました。資料としては、京都地裁での大飯原発差止訴訟原告団の事務局長をされている吉田明生さんに全国の原発関連裁判一覧表を作成していただき、収録しました。 インタビューを受けていただいたみなさま、また原稿を寄せていただいたみなさまのご協力のおかげで、充実した内容にすることができました。ぜひ多くのみなさまにご購入をお願いいたします。また、本誌の宣伝にご協力いただけるとありがたいです。 よろしくお願いいたします。 【72号の内容】 グラビア 東電福島第一原発事故から10年 コラム 五輪は誰のため? <特集> ●東電の原発事故から10年 福島の今 インタビュー ・大河原さき(ひだんれん 事務局長) 放射能安全神話にとりこまれないで ・千葉由美(いわきの初期被曝を追及するママの会 代表) 放射能測定活動を続けて子どもたちの健康を守る ・鈴木真理(NPOはっぴーあいらんど☆ネットワーク 代表) 今を見つめて 未来を考える ・和田央子(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会) 木質バイオマス発電、汚染土壌再利用、イノベーション・コースト構想… 福島を「プルートピア」にさせない ・佐々木慶子(フクシマ・アクション・プロジェクト 共同代表) 命より経済優先で原発を作りだしてしまった「男性中心主義」の意識と社会構造の改革が必要 ●伴英幸(原子力資料情報室共同代表) 福島第一原発の廃炉に向けた取り組みの現状 ●山田清彦(核燃サイクル阻止一万人訴訟原告団 事務局長) 破綻した核燃サイクルを止めよう ●舘脇章宏(みやぎ脱原発・風の会) 民意を無視した女川原発2号機の「地元同意」は許されない! 2021年を、再稼働を止める一年にしよう ●久世薫嗣(核廃棄物施設誘致に反対する道北連絡協議会 代表) 核のゴミ最終処分場反対!―北海道幌延町・寿都町・神恵内村― ●松久保肇(原子力資料情報室 事務局長) 電力の寡占構造を強化する容量市場 ●末田一秀(関電原発マネー不正還流を告発する会共同代表世話人) 関電原発マネー問題の現状と今後の展開について ●インタビュー アイリーン・美緒子・スミス 大阪地裁の大飯原発3・4号機設置許可取り消し判決に寄せて ●レポート 1・24 関電よ 老朽原発うごかすな! 大集会 ●レポート 福島原発被ばく労災損害賠償裁判に参加して(5) ●<資料> 全国の原発関連裁判一覧表(作成 吉田明生) <特集外> ●寄稿 青柳純一(金起林記念会共同代表・翻訳家) 韓国市民社会に学び、現代日本を思う ―8.コロナ禍中、「平和的生存権」をめぐる雑感― ●映画評 オフィシャル・シークレット <連載> ・康玲子 時代の曲がり角で ・コミックアジェンダ 2021年3月15日発行 1冊600円(税別) 送料200円(税込で総額5500円以上お買い上げの場合は送料無料) <お詫びと訂正> 今号におきまして、編集部による誤記等がありましたので、下記のように訂正いたします。大変申し訳ありません。(2021年3月23日) ・グラビア p1 キャプション 「長福島県庁」→「福島県庁」 ・グラビア p2 写真2枚目キャプション 「二〇二一年一七日」→「二〇二一年一月七日」 ・本文 p12 下段 13, 14行目 「50m㏜」「100m㏜」→「50μ㏜」「100μ㏜」 ・本文 p61 上段3行目 「国内では製造出来ていない」→「現在国内では製造出来ていない」 (※「再処理工場の営業運転ができていないため、現在国内ではガラス固化体の製造が出来ていない」という意味でしたが、過去に東海村と六ヶ所村の再処理工場でのガラス固化体の製造実績があるため、訂正させていただきました。)
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アジェンダ第71号(特集:どう防ぐ? 豪雨災害)
¥660
社会問題を考える総合雑誌「アジェンダ」2020年冬号です。 【特集:どう防ぐ? 豪雨災害】 気候危機の深刻化に伴って「数十年に一度」と形容されるような豪雨が毎年のように列島各地を襲い、大規模な土石流や土砂崩れ、水害が広がる光景は珍しいものではなくなっている。突然、私たちの生活を一変させてしまう豪雨災害をどうすれば防げるのか? 今号では、ダムや堤防に頼ってきた河川の治水のあり方の限界とそれに代わる方策を提示したほか、自治体にできる治水・防災対策や、日本の災害対策法制の中でも問題の多い被災者支援法制の現状と、それに代わる「被災者総合支援法案」を紹介している。 また都市型水害に対応する東京都の浸水対策の現状と課題に関するインタビュー記事や、京都市市民防災センターで行っている疑似災害を体験するプログラムのレポートも収録。資料として近年の日本における主な豪雨災害を一覧表にした。「時代の曲がり角で」、「ラテンアメリカの現在」、「韓国市民社会に学び、現代日本を思う」などの連載記事も掲載。 <71号の内容> ●グラビア 石木ダム・強制収用の地に生きる (※冊子の表紙と目次の「収用」の表記を誤って「収容」としてしまいました。正しくは「収用」です。申し訳ありません。冊子には正誤表を入れさせていただきます。) ●コラム ダムを考える~表紙の写真・日吉ダム ●大熊孝(新潟大学名誉教授) 繰り返される豪雨災害、治水をどう改めるべきか~2020年7月球磨川水害から考える~ ●伊藤久雄(認定NPO法人まちぽっと理事) 自治体の治水・防災対策―地域からできることを考える ●レポート 集中豪雨による都市型水害―東京都の浸水対策について ●津久井進(弁護士) 日本の災害対策法制について ●<解説> 土砂災害について ●レポート 京都市市民防災センター「体験プログラム」 ●特集解題 <資料> 2013年以降の主な豪雨災害 <特集外> ●青柳純一(金起林記念会共同代表・翻訳家) 韓国市民社会に学び、現代日本を思う(7) 2021年、今後の南北関係と日本 ●書評 『アイヌの権利とは何か 新法・象徴空間・東京五輪と先住民族』 ●映画評 「娘は戦場で生まれた」 ワアド・アルカティーブ/エドワード・ワッツ監督 2019年 イギリス・シリア ●レポート 連帯ユニオン関生支部への労働組合つぶし大弾圧を許さない! 11・24集会 <連載> 時代の曲がり角で Meikoのドレスデン滞在記(8) 弁護士Oの何かと忙しい日々 ラテンアメリカの現在 コミックアジェンダ シリーズ 農ある暮らしの作り方 2020年12月15日発行 1冊600円(税別) 送料200円(税込で総額5500円以上お買い上げの場合は送料無料)
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【在庫僅少】沖縄戦に動員された朝鮮人 ―軍人・軍属を中心にして―
¥1,200
沖縄戦に動員された朝鮮人-軍人・軍属を中心にしてー 沖本富貴子 編著 本冊子の特徴は、これまで部分的に明らかにされてきた沖縄戦における朝鮮人に関して、沖縄戦全体の中に位置づけ直し、その全体像を浮かび上がらせたことにあります。徴用された当事者の証言や住民の証言、さらには日本軍の陣中日誌、留守名簿等の史料を総合的に検証し、その実態をあきらかにしています。視覚的にもパネル形式となっていて、分かりやすいものとなっています。 【本書の構成】 第1章 植民地朝鮮から沖縄へ 第2章 特設水上勤務隊と港湾作業 第3章 陣地構築と各地の朝鮮人 第4章 地上戦のはじまり 慶良間諸島 宮古・八重山 第5章 米軍の本島上陸と戦場の朝鮮人 第6章 沖縄戦の終焉と帰還/残された課題 〈資料編〉沖縄県にある朝鮮人関係追悼碑 平和の礎 刻銘者 韓国人慰霊塔の建立過程について 成田千尋 〈編著者紹介〉 沖本富貴子(おきもと ふきこ) 沖縄大学地域研究所特別研究員 本部町健堅の遺骨を故郷に帰す会共同代表 沖縄恨之碑の会会員 2020年9月7日発行 A4判 60ページ 定価1200円